ハンカチに刺繍してみよう! 初心者でも簡単にできるやり方も!
日常使いのハンカチは、意外とにかよったものを持っている人が多いです。「お手洗いに置き忘れて、間違って持っていかれてしまった」という経験がある方もいるでしょう。一目で他人のハンカチと区別がつくようにしたいという場合、お勧めなのが刺繍(ししゅう)です。ワンポイント模様やイニシャルを刺繍すれば、世界でただ1枚のオリジナルハンカチができあがるでしょう。
そこで今回は、刺繍に必要な道具や初心者でも失敗しにくいやり方をご紹介します。刺繍は手芸が趣味の人でないと難しいというイメージがありますが、簡単な模様やイニシャルだけなら初心者でも失敗しにくいでしょう。
1.ハンカチにできる刺繍は?
まず始めに、ハンカチにできる刺繍の種類をご紹介しましょう。いったいどんな刺繍ができるのでしょうか?
1-1.ヨーロッパ刺繍
最もポピュラーな刺繍です。種類も豊富で、刺繍といえばこれを思い浮かべる人が多いでしょう。家庭科の授業で、ステッチの基本を習った方もいると思います。こった模様からラフな模様まで作れるのも魅力です。また、図案も豊富で初心者でも作りやすいものもあります。
1-2.クロスステッチ
最も古い歴史を持つ刺繍のひとつです。布目を数えながら、布の表面に2本の糸を交差させて模様を作っていきます。「ドット絵」という、細かいます目を組み合わせたような特徴の絵も刺繍できるでしょう。ワンポイント模様を刺繍するのに適しています。
1-3.刺し子
幾何学模様を布地に刺繍していく、日本の技法です。ハンカチのほか、ふきんや座布団カバーなどにも刺繍されています。ヨーロッパ刺繍やクロスステッチと異なり運針縫いで模様刺繍していくので、初心者でも挑戦しやすいでしょう。
2.刺繍に必要な道具は?
では、刺繍をするにはどのような道具が必要なのでしょう? この項では、刺繍に必要な道具をご紹介していきます。
2-1.針と糸
刺繍の基本である針と糸は、専用のものがあります。フランス刺繍をする際は、「フランス刺繍針」を。クロスステッチの場合は、「クロスステッチ針」を利用しましょう。刺繍針は、糸が通しやすいように針穴が大きいのが特徴です。
また、刺繍する布の素材によって針の太さが変わっていきます。わからない場合は、手芸店の店員に尋ねてみてください。ハンカチの素材と刺繍の種類を説明すれば、合ったものを教えてくれるでしょう。
刺し子の場合は「木綿用刺し子針」と「絹用刺し子針」があります。糸はフランス刺繍やクロスステッチの場合、5番と25番を使ってください。初心者ならこの2つがあれば十分です。刺し子の場合は、「刺し子糸」という綿素材の糸を使いましょう。
2-2.刺繍枠
刺繍する際、布をぴんと張った方がやりやすいです。刺繍枠は、布をぴんと張る道具。映画やドラマなどで、丸い枠にはまった布に針を刺しているシーンを見たことがある方もいるでしょう。あれが刺繍枠です。
大きさはいろいろありますが、10センチ~12センチくらいのもの使いやすいでしょう。手芸店だけでなく、100円ショップでも販売されています。
2-3.はさみやチャコペンなど
このほかにも、糸を切るはさみやチャコペンなどの図案を写す道具が必要です。はさみは、文具用のもので代用もできます。チャコペンは、100円ショップでも売っているでしょう。
また、ごく簡単な図案ならばインクの切れたボールペンで強く布をこすって跡をつけるだけでも大丈夫です。道具は、必要なものから少しずつそろえていけばよいでしょう。
3.初心者でも上手に刺繍するコツは?
この項では、初心者でも上手に刺繍ができるコツをご紹介します。刺繍は難易度も種類もさまざまです。ゆっくりと覚えていきましょう。
3-1.まずはステッチのやり方を覚えよう
フランス刺繍やクロスステッチを行うには、ステッチのやり方を覚えなくてはなりません。家庭科の授業でやったという方もいるでしょう。基本のステッチは、運針さえできればそれほど難しくはありません。今は刺繍の教本も数多く出ていますし、インターネット上で動画も公開されています。「刺繍 ステッチ やり方」で検索してみましょう。いろいろなページがヒットするはずです。
3-2.はぎれで練習しよう
ステッチのやり方を覚えたら、次ははぎれで練習してみましょう。捨てる予定のTシャツなどを切って、はぎれを作ってもよいでしょう。
また、手芸店や100円ショップでははぎれが格安で売っています。これらを使って、ステッチの練習をしてみましょう。2〜3回練習すれば、簡単な図案なら刺繍できるようになります。
3-3.簡単な図案を刺繍してみよう
刺繍や刺し子には、いろいろな図案があります。ハンカチ一面を使うような大きなものもあるでしょう。でも、大きい図案や複雑な図案は難易度も高いです。ですから、まずはハンカチの隅にイニシャルを刺繍してみましょう。アルファベットならば、難易度も高くありません。
刺し子をしたい場合は、麻の葉模様など直線だけでできている模様がお勧めです。指先ほどの小さなものなら、1~2時間あればできます。うまくいったら、少しずつ難易度の高い刺繍に挑戦してみましょう。
4.ハンカチだけじゃない! 奥が深い刺繍の世界
刺繍は手芸のひとつですが、同時に芸術品でもあります。今回ご紹介した刺繍のひとつ、刺し子は重要文化財に指定されているものもあるのです。刺繍に興味が出てきたら、いろいろな刺繍にチャレンジしてみるのも面白いでしょう。
また、手芸店にいけば簡単に刺繍が楽しめるキットも販売されています。これには図案などもすべてセットになっていますから、購入すればお手本と同じものがすぐにできるでしょう。
刺繍を覚えておくと手先の運動になりますから、脳細胞の活性化にもつながります。「子どもも手を離れたし、何かよい趣味はないか」と思っている方にも、刺繍はお勧めです。
さらに、刺繍には布以外にもビーズやリボンを使ったものもあります。工夫しだいでいろいろなものが作れるでしょう。今はミシンも進歩して、スイッチさえ押せばいろいろな刺繍をしてくれるものもあります。でも、ちょっとしたワンポイントならば、手で十分です。そのうえ、刺繍の仕方を覚えておけば子どもの持ち物にも使えます。ネームペンで名前を書くと洗濯をするたびに薄くなりますが、刺繍ならば糸が切れないかぎり長持ちするでしょう。
おわりに
今回は、ハンカチに簡単に刺繍をするコツや必要な道具などをご紹介しました。
まとめると
- 簡単なステッチの刺繍ならば初心者でも挑戦しやすい
- 刺し子ならば運針ができれば大丈夫
- 必要な道具は少しずつそろえていってもよい
- まずははぎれで練習してから本番にチャレンジしよう
ということです。
ハンカチに刺繍をするというと、女性的なイメージがありますが、刺し子はかつて男性の着物にも盛んに刺繍されていました。それに、イニシャルならば男女関係なく使えるでしょう。
また、刺繍は慣れれば子どもでも簡単にできます。まっしろいハンカチに自由に刺繍をしたものを、卒業記念品にしてもよいでしょう。このように、刺繍の理由の仕方はさまざまです。興味がある方はぜひ挑戦してみてください。最近は、手芸店でも刺繍の仕方を教えてくれる教室を開催しているところもあります。最初は詳しい人に習って基本を身につけたいという方は、利用してみましょう。